注目を集めているサブスクリプションモデルとは具体的にどのようなものなのか、気になる人もいるのではないでしょうか。この記事では、サブスクリプションモデルの意味やメリット、成功事例や成功の秘訣などについて紹介します。そのうえで、店舗アプリを使用することでサブスクリプションモデルを導入する方法を説明します。
サブスクリプションモデルとは?
サブスクリプションとは、利用期間に応じて利用料金を支払うシステムのことです。商品やサービスを購入するのではなく、一定期間利用する権利を購入します。定額制サービスと同じ考え方だと捉えてもらえればよいでしょう。わかりやすい例を挙げるならば、月額料金を支払って利用する動画配信サービスや音楽配信サービスなどです。
従来は、DVDを購入して映画をみることやCDを購入して音楽をきくことが一般的でした。しかしスマートフォンなどの普及とともに、いつでもどこでも映画や音楽が楽しめるようになり、購入して所有することよりも手軽に利用できることに重きが置かれるようになったのです。
サブスクリプションモデルは、サービスを受けるユーザーと提供する企業の双方にメリットがあるシステムのため注目度が上がってきています。従来であれば、とにかく商品やサービスを購入してもらうことを目的として開発をしたり宣伝をしたりしていました。サブスクリプションモデルにおいて重要なのは、顧客に継続して利用してもらうことです。そのため、顧客のニーズに対応して、継続的に質の高いサービスを提供し続ける必要があります。
サブスクリプションモデルのメリット
サブスクリプションモデルの企業側と顧客側のメリットをご紹介します。
サブスクリプションモデルにおける企業側のメリット
1つ目は、継続的な売り上げとして試算できることです。 従来のように商品やサービスを顧客に購入してもらう場合には、1つ売れれば大きな売り上げになりますが売れなければゼロという状態です。しかし、サブスクリプションモデルの場合には、月額料金と契約数が決まっており、解約されない限りはそのままの売り上げが見込めます。ある程度の顧客が獲得できれば、安定した売り上げを継続することができるでしょう。
2つ目は、顧客管理が容易になることです。 自社サービスを利用しているユーザーの情報が得られることによって、どのような属性を持った人が顧客になりやすいのか、自社の商品やサービスのなかでどれが人気のものなのかなどのデータを取得することができます。ユーザーから意見や要望を吸い上げるなどのコミュニケーションを行い、サービスの向上に役立てることも可能でしょう。
3つ目は、さまざまな業界や業種で導入できることです。 サブスクリプションモデルといえば、動画配信サービスや音楽配信サービスのようなデジタルコンテンツを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、非デジタルの業界や業種でもサブスクリプションモデルの成功事例が増えてきています。非デジタルの業界や業種の成功事例については、後ほど詳しく取り上げます。
4つ目は、ロイヤリティの高い常連顧客化が視野に入ることです。 定額制のサービスであるため、ユーザーは使えば使うほどお得になると考えて利用頻度が高くなる傾向にあります。利用頻度が高くなると、別料金が必要なサービスの利用も検討されることがあるでしょう。このように、利用頻度が高いと1人あたりの売り上げが多くなる可能性があります。
サブスクリプションモデルにおける顧客側のメリット
1つ目は、使えば使うほど1回あたりの金額がお得になることです。 月額料金を支払えば契約期間中は利用し放題であるため、生活必需品や趣味のものなどよく利用するものほどお得になるでしょう。
2つ目は、解約しやすいことです。 サブスクリプションモデルではトライアル期間を設けているものも多くあるため、気軽に契約して実際に使ってみて気に入らなかったらすぐに解約することができます。
3つ目は、利用開始時のハードルが下がることです。 購入すると高額になるものは、慎重に商品やサービスを比較検討することでしょう。しかし、月額料金のサービスであれば、利用開始時のコストが購入する場合よりも抑えられるため利用しやすくなります。トライアル期間があれば、なおのこと利用開始時のハードルが下がるでしょう。
サブスクリプションモデルの成功事例
サブスクリプションを実際に導入して成功している企業とは、どのようなところなのでしょうか。4つの企業の事例を紹介します。
コスメ:BLOOM BOX(ブルームボックス)
BLOOM BOXは、スキンケアやメイクアップ、ボディケアやフレグランスといったビューティーアイテムを、4から5ブランド詰め合わせて届けてくれるサービスです。ユーザーには美容に関する悩みをビューティープロファイルに登録してもらい、そこからユーザーの好みやニーズを把握しています。ユーザーの好みやニーズに合わせて厳選したアイテムを届けるキュレーションサービスとして成功しています。
美容室:MEZON(メゾン)
美容室のMEZONは、日本サブスクリプションビジネス大賞2019のシルバー賞を受賞しました。月額1万6000円、2万5000円、3万5000円の3コースがあり、提携美容室に通い放題になるサービスです。特定の気に入った美容室に通い続けることもできますし、気分によって美容室を変えることもできます。提携美容室ならばどこでも通い放題という、複数の店舗でのサブスクリプションモデルとして注目を集めています。
通い放題といってもすべてのメニューが月額料に含まれているわけではなく、ヘアケアメニューが中心となっているため、ヘアケアのために通い始めたユーザーがカットやカラーのために別料金を支払ってくれる可能性もあるでしょう。新規1回のみの来店で終わることなく、新たな固定客を獲得するチャンスが生まれるのです。
カフェ:coffee mafia(コーヒーマフィア)
coffee mafiaは、3000円会員ならば来店するたびに300円のラージサイズコーヒーを1杯無料で提供し、6500円会員ならば今月のスペシャルを除くすべてのソフトドリンクを無料で提供するというサービスです。来店する人の約8割が会員であり、固定客の獲得に成功しています。リモートワークの隆盛とともに、カフェで仕事をする人も増えたため、これからも需要が増えることが考えられるでしょう。定額制を取り入れることで、毎月の収入があらかじめ計算できることも大きなメリットです。
おもちゃ:トイサブ!
トイサブ!は、日本サブスクリプションビジネス大賞2019のグランプリを受賞しました。0歳から3歳の子どもを対象に、成長に合わせたおもちゃや知育玩具を届けてくれるレンタルサービスです。年齢によって子どもが気に入るおもちゃは変わってくるため、成長するたびに購入していると出費もかさみますし場所も取ります。購入しても、子どもが気に入らないと遊んでくれない場合もあります。レンタルサービスであれば、定期的におもちゃを変えることができるため子どもが気に入らなかった場合でも安心でしょう。ユーザーは両親だけでなく、祖父母が孫へのプレゼントとして利用するケースもあります。
サブスクリプション成功の秘訣
サブスクリプションを導入するときに、成功の秘訣として意識すべきポイントとはいったいどのようなところなのでしょうか。3つのポイントについて説明します。
割安と思えること
ユーザーがサービスを利用することで、割安であると感じてもらう必要があります。元々自社のサービスを利用していた常連顧客からすれば、サブスクリプションモデルになることはお得でしょう。しかし、そもそも自社の店舗や商品を知らない人にとっては、ハードルが高いと感じざるを得ません。
新規顧客獲得のためには、気軽に試せるトライアル期間などを設けることが望ましいでしょう。また、お得であっても、商品の品質や店舗の雰囲気といった顧客満足度につながる部分は保持しなければなりません。高品質であればファンの獲得にもつながりますし、いくら安くても品質の悪いものにお金を支払い続ける人はいないからです。
顧客データを分析し続けて改善を重ねること
サブスクリプションモデルでは、ECよりも膨大な量のデータを蓄積することができます。問い合わせやクレームなどがあれば、顧客の声を反映するようにサービスを改善しましょう。ほとんどのケースでは、問い合わせやクレームなどがないまま解約されます。解約する人に共通する利用状況にはどのようなものがあるかデータから割り出し、解約されないための方策を打ち出す必要があります。常にデータを分析し、顧客のニーズに合わせてサービスを向上させていくことで、解約されずに選ばれ続けるサービスにしていくことが重要です。
使いやすく継続しやすいこと
サービス自体が、誰にとっても使いやすいものであることが必要です。登録や操作が簡単であることはもちろん、顧客が希望する決済方法があることなども重要です 。顧客の状況はさまざまであり、状況に応じてプランやサービス内容を変更できないと解約につながる可能性があります。さまざまなニーズに沿ったプランが提供できるよう、選択肢を増やすことが望ましいでしょう。
また、新規顧客獲得ばかりを考えていると、長期にわたって利用してくれている常連顧客が不満を抱えるケースもあります。自社サービスのファンを減らさないためにも、長期利用者を優遇する仕組みを作るとよいでしょう。長期利用者は、周囲の人に自社サービスをよいものとして勧めてくれる可能性が高いため、離れていかないような工夫をする必要があります。
店舗アプリを使えば簡単にサブスクができるようになる!?
UPLINKにて店舗アプリを作成すれば、店舗アプリを使ってサブスクリプションを導入することができます。デジタルチケットと呼ばれる機能であり、1回券、回数券、定期券の3種類があります。このなかの定期券がサブスクリプションにあたり、事前決済はもちろんのこと店舗にわざわざ足を運ばなくてもアプリ内で契約更新ができますので、ユーザビリティが飛躍的に向上するでしょう。チケットはすべて店舗アプリ内で確認できるため、紛失などの心配がないこともユーザーにとってメリットです。
店舗アプリで可能性無限大のサブスクリプションを導入しよう
サブスクリプションモデルにはさまざまなメリットがあり、いくつもの業界や業種にて成功事例があります。顧客満足度が重視される傾向になりつつあり、顧客満足度が高い商品やサービスであればサブスクリプションモデルに適しています。UPLINKで作成した店舗アプリを使って、サブスクリプションを導入してみてはいかがでしょうか。