大手チェーン店では紙媒体のクーポンで集客しているところも多いですが、オンラインのクーポンも一般的になってきています。アプリでクーポンを配信したいと考えた場合、本当に集客や売り上げに貢献するのか、利用率はアップするのかなど、気になることが多くあるのではないでしょうか。そこでこの記事では、クーポンの利用率に対する考え方や利用率アップのポイントについて詳しく説明します。
クーポンはユーザーの行動に影響を及ぼしている!
商品が安く買えたり、セットで購入した方が単品よりも割安になったりなど、通常よりもお得に購入できるクーポンがあることで、ユーザーの行動に影響を及ぼすことがわかってきています。例えば、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが行った調査結果が良い例です。調査ではクーポンの有無や内容で行動を変えたことがあるかどうかを調査したところ、半数近くが「変化あり」と回答しました。
また、クーポンをきっかけにどんな消費行動を起こしたかという質問には、割引クーポンを使うために買う予定がなかった商品を購入した人が4割います。ほかにも、約3割がお得なセット購入を利用し、割引率が高いクーポンを使うために来店した人も3割弱いました。つまり、実際にクーポンが売り上げアップに効果をもたらしていることが調査で示されたのです。
クーポンによって集客・売上げに成功した事例
この段落では、実際にクーポンをオンライン化してアプリで配信し、事業を成功に導いた事例を3つ挙げて説明します。
顧客属性に応じて配信されるガストのクーポン
ファミリーレストランの「ガスト」が配信しているクーポンの特徴は、すべての顧客に対して一律のものではなく、「顧客の属性ごとにクーポンを分けて配信する」点です。
例えば、未成年者に対してアルコール飲料のクーポンを配信したところで利用が見込めるわけではなく、無駄なだけでしょう。そのような無駄をなくすために、性別や子どもの有無、誕生日など、登録されたプロフィールの内容によって配信される内容も異なっているのです。
また、前回の利用時からある程度日数が経って、そろそろ食べたくなってきたころにクーポンを受け取れるようにするなど、配信の頻度やタイミングも顧客別にわけています。実際に、ガストではアプリでクーポンを配信することによって、メルマガに比べて10倍の効果が確認されています
種類が豊富で楽しいマクドナルドのクーポン
マクドナルドの公式アプリでは、1回きりの利用ではなく、有効期間中なら毎日でも使えるクーポンが配信されています。他店の場合では、他のクーポンや割引企画と一緒に使うことができない場合もありますが、マクドナルドのクーポンは併用も可能です。クーポンは単品やセットなどが対象となっている場合が多く、新しい商品を試してみたいときにも使いやすいでしょう。また、ポテトが無料になる誕生日限定クーポンや期間限定のクーポンが配信されることもあります。さらに、個人の購入履歴に合わせた内容で配信されることから、無駄がありません。
時間限定のクーポンが人気のユニクロ
ユニクロの公式アプリではデジタルチラシに加えてクーポン機能を搭載することで、紙媒体のチラシに馴染みがない若者にも浸透しました。ユニクロが配信するクーポンの大きな特徴が「時限式クーポン」です。週末セールのようなチラシとは違い、特定の日付で18時までというように、日時を区切ったクーポンを配信しています。対象日を平日にすることで、結果として週末以外でも集客につなげることができるようになったのです。また、2018年からAIを活用した「UNIQLO IQ」という最新機能にしたことで、チャット形式の質問への回答や48時間以内の売上ランキングの検索のほか、おすすめのコーデも自動検索で教えてくれるようになりました。
クーポンの効果が本当にあるか確かめるには
実際にオンラインクーポンのアプリ配信を導入した場合、効果があるのかをどう確認すればいいのでしょうか。そこで今回は、利用率の測定方法と売り上げに貢献したかを知る方法について、それぞれ詳しく説明します。
利用率(回収率)とは?測定方法
配信したクーポンが実際にどれだけ反響を呼んだのか、その結果は利用率を出すことである程度わかります。クーポンの利用率は、一般的に「利用件数÷配布数」で計算されます。つまり、100件配布したクーポンが10件使われたとすると、「10÷100=0.1(10%)」です。商品別や、配信・紙媒体・フリーペーパーなどの配布方法別で利用率がわかるように管理しておくと、利用率の高い配布方法も把握することができます。
クーポンが売上げに貢献したかを知るには?
来店してくれる顧客は、必ずしもクーポンを使う人ばかりではありません。例えば、クーポンがなくてもDMが届いたことやアプリに新商品の通知が届いただけで来店し、商品を購入してくれる人もいるでしょう。つまり、単にクーポンがあることによって何人来店したか、売り上げがいくらだったかを見るだけでは、純粋にクーポンが売り上げに貢献したとはいえないのです。クーポンを配布しなかったケースの数字と比較し、本当にクーポンがあることで売り上げに貢献した数字を出すことが大事です。
クーポンの利用率を上げる秘訣!
誰でも簡単に情報が得られるようになり、さまざまな業界で消費者の選択肢も多様化しています。そのような状況下で、ただ安くなるクーポンを配布することだけで集客し、売り上げをアップさせることはなかなかできません。消費者の興味を引きつけるためには、クーポンの内容も工夫が必要になってきています。その方法について、3つのポイントにわけて紹介します。
受け取って嬉しいクーポンを用意する
「もらって嬉しい」と思うクーポンはやはり利用されやすい傾向があります。例えば、お誕生日クーポンや来店回数によってもらえるような回数クーポンなどがその例です。誕生日はいくつになっても特別な日に違いはなく、「おめでとうございます」といわれて悪い気がする人はいないでしょう。また、「いつもご利用いただいている方へのお礼」など、メッセージやプレゼントを添えると購買意欲も高まります。消費者の心をつかむような特別感があるクーポンとして発行するのがおすすめです。
使いたい・面白いクーポンを用意する
消費者の興味を引くクーポンも集客には効果があります。例えば、ゲーム感覚で気軽に挑戦できるスクラッチクーポンのような、「やってみたい」と思うものがおすすめです。やってみて「当たり」が出れば、やはり嬉しいと思う人は多いはずですから、実際に集客につながる可能性は高くなります。また、年初の「お年玉」のように季節ごとのイベントに関連させたクーポンや、スタンプラリーとして貯まると割引や無料の特典が受けられるクーポンも有効的です。
プッシュ通知で確実に届ける
せっかくクーポンを配信しても、気づいてもらえなければ集客にはつながりません。確実にクーポンを届けられるよう、アプリの場合はプッシュ通知を送ることが大切です。プッシュ通知はアプリを開いていない状態でも、スマートフォンに通知が表示されるため、ユーザー側で通知をオフにしない限りは確実に届きます。プッシュ通知でクーポンを送る際、性別や年齢などの条件を絞って配信したり、その月が誕生日の人だけに配信したりすることも可能です。
顧客ごとに工夫したクーポンを配布するのが成功のコツ
顧客ごとに適したクーポンを配布するなど、配信の仕方や配信する内容を工夫することで、アプリ経由でのオンラインクーポンは集客に大きな効果を発揮します。店舗アプリ作成サービスを提供している「UPLINK」では、店舗アプリの利用によりクーポンを簡単に作成することが可能です。
プッシュ通知やスタンプカード、デジタルチケットなど、組み合わせられる機能にもバリエーションがあります。プッシュ通知したい場合や、一定期間使用したいというニーズにも対応するなど、集客に効果的な仕組みが各種組み込まれています。また、マーケティング機能も備えているためPDCAを回し、顧客分析で得られた結果をもとに、さらに効果を上げることもできます。店舗アプリを作りたいと考えているならば、さまざまな機能を備えたUPLINKを一度検討してみてはいかがでしょうか。