グルメ系や美容系の店舗検索アプリは、多くのユーザーに使われています。店舗運営者としては、こうした店舗検索アプリを賢く使いたいものでしょう。この記事では、大手の店舗検索アプリにはどのようなものがあるかを紹介します。加えて、若い世代を中心に情報収集に欠かせないツールに成長しているインスタグラムを使った集客方法についても説明しますので、参考にしてはいかがでしょうか。
【グルメ】店舗検索アプリ
まずは、グルメ系の店舗検索アプリを紹介します。グルメ系のアプリでもっとも人気が高いのは、「Retty」です。Rettyの特徴は、口コミの信頼性が高いことです。実名での利用が基本となっているFacebookアカウントと連携しているため、口コミの信ぴょう性が高く、月間4000万人が利用しています。
CMなどで宣伝されていることから知名度が高い「ホットペッパーグルメ」も使いやすく便利なアプリです。ニーズに合わせて絞り込み検索が可能なほか、店舗で使える割引クーポンなども発行されています。このほか、グルメアプリの王道ともいえる「食べログ」「ぐるなび」なども人気です。プロの料理人が口コミを行っている「ヒトサラ」というアプリもあります。掲載されている店舗数は少なめですが、プロが厳選した店舗が紹介されています。
【美容】店舗検索アプリ
次に美容院やネイルサロンなどの美容系の店舗検索アプリを紹介します。美容系で使われることが多いのは、「ホットペッパービューティー」です。ホットペッパービューティーは日本最大級のヘアサロン検索・予約サイトで、エリアやサロンの特徴などから、絞り込み検索が可能です。ヘアカタログも付いており、気に入ったヘアスタイルからもヘアサロンを探すことができます。利用者の口コミでは、サロンを利用した感想に加え、予約時のクーポンや施術メニューも公開されています。
このほか、カットモデルやネイルモデルなどを探しているサロンを検索できる「minimo」というアプリも人気です。無料や半額など、格安プランが豊富にそろっています。また、美容師のプロフィールも詳しく紹介されているので、自分と相性の良さそうな施術者を選べます。
若い世代はお店を探す時はインスタで検索する!
店舗検索アプリや口コミサイトよりも、インスタグラムを活用して利用する店舗を決める若者も増えています。インスタグラムは、特に30代以下の女性にとって欠かせない情報収集ツールに成長しています。BWRITEが実施した「情報収集についての意識調査2017」によると、20代女性がスマートフォン経由での情報収集のためにインスタグラムを使う割合は57.1%という結果でした。これは、1位のネット検索の61.9%に迫る勢いです。
インスタグラムで情報収集するメリットは、最新の生の情報が入手できることです。たとえば、鰻を食べたい場合、インスタグラムのハッシュタグで「#鰻重」と検索すると、ユーザーが最近食べた鰻重の写真が一覧表示されます。ユーザーの多くが、店舗名や頼んだメニューなどをハッシュタグで記載していたり、店舗の位置情報を入れていたりします。そのため、インスタグラムをチェックするだけで、簡単に実店舗にたどり着くことができるのです。また、ユーザーが投稿しているほかのグルメ情報も、自分と食の好みが合いそうな相手かを判断する基準になります。
店舗はインスタをどう利用するべきか?
若い世代を中心に、店舗検索にインスタグラムを利用するケースが増えています。では、インスタグラム経由で若い世代のユーザーを集客するためには、具体的にどうしたら良いのでしょうか。ここからは、集客につながる3つの施策を説明します。
インスタの「ビジネスツール」を活用
まず、必須で行っておきたいのがインスタグラムの「ビジネスツール」機能です。ビジネスツールを使えば、店舗の場所や電話番号などの情報をインスタグラムのアカウント内に掲載できます。集客につなげるためのポイントは、予約までの流れをできるだけスムーズにして、ユーザーに余計な手間をかけないことです。その点、ビジネスツールを使えば、インスタグラム内で店舗の検索から予約までの流れが完結できるため、集客が狙えます。店舗のサイトを検索してもらっても、店舗情報が分からないと離脱しやすくなり、肝心のビジネスチャンスにつながりません。ビジネスツールは、Facebookページがあればすぐに設定できます。店舗のFacebookがない場合は、先に公式Facebookアカウントを作成するところから始めてみましょう。
ハッシュタグをうまく活用
ハッシュタグも必ず使いましょう。ユーザーにとって、検索の手掛かりになるのがハッシュタグです。検索されやすい最適なハッシュタグをつけられれば、フォロワー数が少なくても集客の効率性が大幅にアップします。例えば、店舗の所在地を入れたり、「○○部」などのようなコミュニティ系のハッシュタグを入れたりして、ユーザーを呼び込みましょう。ユーザー目線でインスタグラム内を検索して、なるべく投稿数が多いハッシュタグを使うことも大切です。ハッシュタグは、画像だけでは伝えきれない情報もカバーしてくれます。
ハッシュタグを固定することも、集客には効果的です。たとえば、来店した人に、貼り紙やメニュー表の余白などを使ってインスタグラムへの投稿を呼びかけ、その際に使って欲しいハッシュタグを記載しておきましょう。宣伝を促せるほか、顧客のフォローもしやすくなります。結果として、来店者コミュニティも形成しやすくなります。
インスタ内でコミュニケーションをとる
SNSの一番のポイントである、双方向性もうまく活用しましょう。まず、店舗のインスタグラムをフォローしてくれている顧客のアカウントはフォローバックしましょう。インスタグラムの投稿にコメントがあった際には返信し、質問があればできるだけ早めに回答するのが基本です。ただし、すべての質問に定型文で返すと、心がこもっていない印象を与えてしまい、かえって逆効果になりかねません。一人ひとりに合った丁寧なコメントを返すことを心がけましょう。
コメントは、ほかのユーザーに見られる可能性も高く、顧客と誠実なコミュニケーションを取っている店舗は好印象を持たれやすいでしょう。コメントにはその人の個性が出やすいため、店主やスタッフの人となりも伝えられます。コメント数が多すぎて返信が追いつかない場合は、まずはコメントに「いいね!」をするだけでも受け手の印象が変わります。顧客自らが、店内で撮影した写真などを投稿してくれた際には、お礼のコメントを残しましょう。フォロワー数の多い顧客の場合、それだけでもかなりの宣伝効果が期待できます。
店舗集客には複数の媒体をうまく活用するのが大事!
若い世代では、店舗検索アプリだけではなくインスタグラムも、店舗選択に一役買っており、インスタグラムは集客にも直結します。また、インスタグラムでの集客のほうが店舗側でコントロールできる要素が大きく、ダイレクトコミュニケーションも行えるので、顧客のファン化に効果的です。結果として、質の良い顧客獲得にもつながるでしょう。ただし、SNSは流行に左右される要素も大きく、定期的に新しいツールが誕生しています。そのため、集客方法をインスタグラム一本に絞るのは、長期的な視点ではリスキーであるといえます。安定的な集客のためには、店舗自身の集客力を高めることも大事です。
その際、おすすめなのは「店舗アプリ」の活用です。「店舗アプリ」は、事前決済ができたり、クーポンを配布できたり、最新情報を配信したり、顧客とメッセージをやりとりできたりと、集客活動にとても効果的なツールです。インスタグラムなどのSNSや公式サイトと連携することもでき、SNSを使って店舗アプリを拡散したり、新規ユーザーの獲得につながったりするなど、相乗効果も期待できます。安定的な集客を狙うためには、顧客の質と量の両方からアプローチすることが肝心です。顧客のファン化にインスタグラムを活用しつつ、さらにそのファン層を拡大するために店舗アプリの導入も検討してみてはいかがでしょうか。