デジタルチケットはスクリーンショット不可!?デジチケの仕組みや注意点

コラム

アーティストのライブをはじめとして、多くのシーンでデジチケが利用されるようになりました。これは「デジタルチケット」の略であり、メリットに着目して導入する店舗が増えています。一方、スクリーンショットで保管しようとするユーザーが多いですが、そうすると使えないケースもあるなど、注意が必要な点も少なくありません。この記事では、デジチケの仕組みなどを紹介した後、使用と発行について詳しく解説していきます。

デジチケの仕組み・使い方

デジチケの購入は、webから申し込んでチケット代を前払いする方法が一般的です。申し込みの際に、氏名やメールアドレスなどの必要事項を入力して、支払い方法の選択なども行うことになります。ただし、デジチケの対象や購入先によっては作業を簡略化できることも多いです。例えば、ファンクラブに加入しているアーティストのライブなら、会員ページにログインして申し込みやダウンロードを手軽に済ませられる場合もあります。

購入したデジチケは、サイトやアプリで表示して確認が可能です。また、期限内にダウンロードしてスマホ本体に保存しておくタイプも珍しくありません。いずれにせよ、形式はQRコードになっているものが主流です。利用するときは、スマホに表示したQRコードをスタッフに見せて、読み取り機でスキャンしてもらいます。

デジチケのスクリーンショットは使えない!?

購入したデジチケの扱いに不安がある人は、スクリーンショットでQRコードをとっておきたいと思うこともあるでしょう。そうすれば、保存や提示に関して安心できると思いがちですが、以下に紹介するように「スクショ不可」とされているケースも見受けられます。

スクリーンショット不可の場合も

「スクショ不可」はデジチケの共通のルールではありません。しかし、スクリーンショットは認めてもらえないケースがあることも事実です。そう言われると、そもそもスクリーンショットだと気付かれる理由が分からないという人もいるでしょう。実際には、あらかじめ見破るための仕組みを組み込んでいることがよくあります。例えば、会員サイトで表示するQRコードの場合、サイト内のマークや記号を動くように加工しておくと判別が可能です。それらが停止していれば、スタッフはスクリーンショットだと必然的に分かります。また、スクリーンショットに反応しない特殊な読み取り機も存在し、スタッフがそちらを使っていれば容易に判別できます。

スクリーンショットを不可とする理由

スクリーンショットを不可にする理由として、公正で安全性の高い利用を重視していることが挙げられます。例えば、スクリーンショットは簡単に送受信できるので、容認すると購入後に譲渡や売買をしやすい状況になってしまいます。つまり、不可にすることで、転売を防止する効果を見込めるということです。また、海外では、スマホに保存したQRコードのスクリーンショットを狙う盗難事件が起こっています。セキュリティ対策として、そのような事件のリスクを小さくできることも理由の一つです。なお、セキュリティの観点では、ファンクラブの画面などは、必須のログインによって本人であることを明示できるので安全性が高いでしょう。

スクショが使えないからこその注意点

デジチケのスクリーンショットが無効なら、別の方法で当日の利用に備えなければなりません。ログインIDやパスワードを思い出せずに困る人もいるので、すぐにチェックできる状態にしておく必要があります。バッテリー切れを避けるために充電を十分行い、道中でスマホを落とさないように気を付けることも大事です。また、複数の端末で見られない仕組みもあるため、表示する端末を1台に絞ることもポイントになります。出発前にパソコンなどで見ていると、その影響により持参したスマホで開けないケースもあるので要注意です。QRコードを表示できないトラブルも想定して、連絡先を控えるのと同時に、注意事項などを読んで対処法も確認しておきましょう。

デジチケのメリット・デメリット

新しい手段として、デジチケはメリットの大きさに注目が集まりやすいです。しかし、デメリットも存在しており、使用するうえで不安を感じる人がいるのも事実です。ここでは、デジチケのメリットとデメリットをそれぞれ挙げていきます。

デジチケのメリット

デジチケは電子的なデータであるため、物理的に紛失してしまうリスクがありません。もしスマホを失ったとしても、利用日までの期間に余裕があれば、たいていの場合は使うための方法が残されています。例えば、別のスマホで会員サイトにログインしたり、期限内なら再ダウンロードしたりすることで対応が可能です。その他のメリットとして、ログインIDとひも付けるなどの工夫により、転売を防止する手段になることが挙げられます。少なくとも、本人以外が使いにくい状況をつくれるので、転売によって価格が釣り上げられるような問題の抑制が可能です。

デジチケのデメリット     

電子的なデータであるデジチケは、電波トラブルに弱いです。例えば、ログインする方式の場合、インターネットにつなげないと表示できません。利用する場面や直前になって、そのような事態が起こると困ってしまいます。また、必ずしも偽造を防げるとは限らない点も理解しておきましょう。過信していると、被害者になっても気付きにくいというデメリットが生じます。また、使い終わったライブなどのチケットを、思い出として残したいと思う人は珍しくありません。しかし、デジチケは手元に取っておけないので残念に感じる可能性があります。

サービス提供側がデジチケを「発行する」には?

ここまではデジチケを利用する側の話でしたが、ここからは発行する側に向けた話になります。デジチケは活用の幅が広がっており、採用するテーマパークや飲食店は多くなりました。この流れは個人店舗にも及んでおり、ずいぶんと参入のハードルが下がっています。その背景にあるのは、専門的な知識やスキルがなくても、容易にデジチケを作って販売や配信を行えるサービスの登場です。

また、店舗のオリジナルアプリを作成するサービスが、搭載できる機能の一環として、デジチケの作成と販売を提供しているケースもあります。アプリならデジチケ以外の機能も生かせるので、顧客の固定を目指すためにも導入を検討してみると良いでしょう。

オリジナルアプリのデジチケとは?

店舗がオリジナルアプリを導入する場合、デジチケの機能を生かすことを念頭に置くと、恩恵はさらに大きくなるでしょう。ここでは、その具体的な内容について、アプリ作成サービスのUPLINKを例として紹介していきます。

オリジナルアプリとは?どのようにデジチケを利用できる?

オリジナルアプリのデジチケは、商品やサービスの受け渡しをスムーズにしてくれます。ユーザーは店舗のメニューから希望のものを選択し、クレジットカードなどで決済を前払いで済ませます。そうすれば、来店した際の処理が簡略化され、基本的にはデジチケの確認だけで完了します。支払い済みのユーザーは安心して店舗に向かえますし、店舗側もレジ待ちの人数や現金の扱いなどが減るので負担の軽減が可能です。

もちろん、デジチケを表示できるのは決済したアプリだけであるため、ユーザーが購入者本人であることを確認する必要はありません。UPLINKなら定期券の機能を持つデジチケも作れるので、サブスクリプションサービスを取り入れたい場合にもうってつけです。

オリジナルアプリがデジチケの他にできること

店舗はオリジナルアプリによって、チケットだけでなく、ポイントカードやスタンプカード、クーポンも電子化できます。それらの機能を積極的に使うと、一気にペーパーレスを推進できるでしょう。また、新メニューなどの最新情報を届けたい場合、プッシュ通知の機能を活用すれば、アプリを起動していないユーザーにも確実に気付いてもらえます。さらに、質問などのメッセージをユーザーから受け取る機能も便利です。うまく利用すると、コミュニケーションを活性化して親近感を持ってもらえるため、顧客の囲い込みなどに役立ちます。

デジタルチケットで店舗運営を活性化しよう

アーティストのライブでチケットの転売を防ぐ手段として、デジチケの利用は大きな話題になりました。それだけでなく、色々な場面に普及が進んでおり、多くの消費者が使い始めているという実情があります。さっそく取り入れて、大きな効果を得ている店舗も少なくありません。さまざまな運用が可能であるため、経営状態の活性化を目指して導入を検討してみましょう。