デジタルチケットを店舗に導入したい!システムはどうする?

コラム

デジタルチケットを導入するのであれば、すでにあるさまざまなデジタルチケットサービスを導入するのが近道です。しかし、「どのデジタルチケットサービス会社のサービスを選べばいいのか分からない」「導入後の活用方法を知りたい」という人もいるのではないでしょうか。そこで、今回は各会社が提供しているサービス内容と店舗経営において、「デジタルチケットの導入でどういったことを実現できるのか」について解説します。

デジタルチケット発券システム・アプリにはどんなものがある?

デジタルチケットの発券サービスはさまざまな会社から提供されています。まずは、それぞれのサービスのメリットやデメリットについて紹介します。

MOALA Ticket

MOALA Ticketは、playground株式会社が運営しているサービスです。2020年7月に改称するまで、旧名称は「Quick Ticket by MOALA」でした。MOALA Ticketの大きな特徴は、デジタルチケット発券のために、サイトやアプリを導入する必要がないことです。導入方法は、既存のプレイガイド各社や自社のチケット販売サイトでの発券データをMOALA TicketのAPIにつなぎこむだけ。そのため、企業側にとっては低コストかつスピーディに電子チケットシステムを導入することが可能です。ユーザー側にとっても、これまでと同じ感覚でチケット購入ができます。

MOALA Ticketでチケットを購入すると、ユーザーのスマホにチケットデータが届きます。その際、LINEやFacebookなどのSNSアカウントに紐づけることで不正転売の防止となるわけです。SNS連携による発券は、playgroundの独自技術で利便性の高さから埼玉西武ライオンズやチケットぴあなどでも採用されています。また、MOALA TicketではSNSのチャットシステムを利用して、イベント中にユーザーとリアルなコミュニケーションをとることが可能です。さらに、イベント終了後もグッズの販促や関連コンテンツの配信などで、継続的につながることができることも大きなメリットといえるでしょう。

tixeebox

tixeeboxは、チケットぴあが採用しているデジタルチケットアプリです。2015年からリリースされている老舗サービスで、2020年からはぴあ株式会社が提供元となっています。tixeeboxは、デジタルチケットアプリのため、ユーザーが利用するときはアプリをインストールすることが必要です。tixeeboxは、世界中から集客が可能なことが大きなメリットになります。電子チケットのため、海外からのチケット受取が可能です。また、アプリも日本語や英語、中国語に対応しています。金券法により、これまでハードルが高かった海外へのアプローチが容易になるでしょう。

また、tixeeboxではもぎった後のチケットでコンテンツ配信が可能です。そのため、イベント終了後もユーザーを動画や画像、Webサイトへ誘導することができます。セキュリティ面においては、レベル別の転売防止機能を搭載しているのが特徴です。チケットの受け渡しには、SMS・音声通話認証を行うため、複数アカウントによる、なりすまし購入を防止できます。また、座席任意表示機能を利用すれば当日まで座席の位置をユーザーに通知しないことも可能です。

チケプラ

チケプラは、株式会社Tixplusが運営している電子チケット発券サービスです。大手チケットサービスのイープラスと提携しており、利用するためには専用アプリをインストールする必要があります。チケプラの旧名称は、「EMTG」でしたが、2020年4月に「チケプラ」に改称されました。また、同月には無観客ライブなどの有料配信ができる「StreamPass」をリリースしたことでも注目されています。

チケプラの大きな特徴は、公式のチケットリセールサービスがあることです。このサービスにより、万が一イベントにいけなくなった場合でも定価で第三者にチケットを譲ることができます。その際の取引を、チケプラが代行してくれるのです。そのほか、同行者指定に便利な友だちリストを作成しておけば、リスト内の友人や知人にチケットを譲ることもできます。電子チケットという特性のデメリットをしっかりとフォローしているため、アーティストのライブなどに利用しやすいサービスといえるでしょう。

STORES.jpでもデジタルチケットの利用が可能に

STORES.jpは、ストアーズ・ドット・ジェーピー株式会社が運営しているネットショップ運営サービスです。このサービスを利用することで、ネットショップ内におけるデジタルチケットの発行が利用できます。STORES.jpのショップオーナーであれば、機能を使用するための導入費用はかかりません。管理画面のアドオン一覧から、電子チケットの項目をオンにするだけです。0円でチケットの登録、販売ができます。また、ユーザー側もチケットを表示するための専用アプリなどは必要ありません。

STORES.jpは、好きな画像でオリジナルのチケットをデザインできることが大きなメリットです。ユーザーは、チケットをスマホに表示し入場の際に提示するだけ。イベント主催者側は、チケット画面に円を描くことでもぎりができます。そのため、特別な入場ゲートなどは必要ありません。さらに、発行者側はチケットの利用数や利用率がどれくらいなのかを管理画面で知ることができるため、カウントしたデータをマーケティングに活かすことも可能です。

デジタルチケットで何が実現できる?

さまざまなサービスがあるデジタルチケットですが、このサービスを店舗運営に導入することでどのようなことが実現できるのでしょうか。具体的なメリットについて詳しく解説します。

事前決済

多くのイベント主催者が頭を悩ませている問題に、ノーショウ(No Show)問題があります。ノーショウとは、チケットが売れていていたり予約が取れていたりするにもかかわらず、当日にお客様が集まらない状況のことです。特に、コンサートやライブの場合、転売屋のチケット買い占め被害の一つとしてよく取り上げられています。こうした問題の防止策の一つが、事前決済です。事前決済にすれば、「もうお金を払ったのだから」と直前キャンセルをするお客様の数が減ることが期待できます。また、仮にキャンセルがあったとしても、キャンセル費用の回収も可能です。

ノーショウ問題が起こってしまう原因の一つとして、チケット販売では事前決済が難しいことがいわれてきました。しかし、デジタルチケットを導入すれば事前決済が可能です。無断キャンセルや直前キャンセルの大きな損害を避けることができれば、安定した経営が期待できるでしょう。さらに、事前決済であれば準備や撤収で忙しいイベント当日に会計しなくて済むことも大きなメリットです。

キャッシュレス

キャッシュレス化をしたいけど対応ができていない方は、まずデジタルチケットの導入からキャッシュレス移行を始めてみてはいかがでしょうか。日本では、依然として現金派の人も多いですが、海外では日本よりもキャッシュレス化が進んでいます。そのため、現金しか決済手段がないと不便だと感じる外国人も多い傾向です。キャッシュレスを導入することで、外国人の顧客満足度が高まり、インバウンド需要にも効果が期待できるでしょう。店舗側にとっても、キャッシュレス化はレジ締めなどの現金管理の手間が必要なくなるコスト・リスク削減のメリットがあります。

しかし、いきなりキャッシュレスシステムを導入することに、ハードルの高さを感じている人もいるのではないでしょうか。例えば、オンライン決済特化型店舗アプリの「UPLINK Mini app for Pay」を導入することで、手軽にクレジットカードによるオンライン決済を導入できます。また、このアプリではデジタルチケットの発行も行えるため、例えばオンラインの回数券や定期券を発行することも可能です。

ペーパーレス

ITを導入し経営を効率化させる方法の一つとして、よくいわれているのがペーパーレス化です。これまで紙の状態で、保存や管理していたことをデジタル化すれば、紙代や場所代といったコストを削減できるだけでなく、さまざまな手間の解消にもつながるのです。デジタルチケットは、文字通り紙ではないデジタルのチケットのため、導入することでペーパーレス化ができます。紙ではないため、印刷代がかかりませんし、チケット本体を保存したり発送したりといった管理の手間も必要ありません。また、お客様にとっても「チケットを紛失してしまって金銭トラブルに発展する」といったリスクを回避できるメリットがあります。

チケット発券だけでなく、より広範囲にペーパーレス化を進めたいのであれば、UPLINKのようにデジタルチケット発券機能の付いた店舗アプリを導入するとよいでしょう。そうすることで、チケットだけでなくポイントカードやレシートもデジタル化できます。購買データを経営に積極的に活用していきたい人にもおすすめです。

サブスクサービスのスタートも可能!

サブスクリプションサービスとは、定期購読サービスのことです。略して「サブスク」と呼ばれています。定額料金を毎月支払うことで、一定のサービスが利用し放題になることが魅力の一つです。古くから知られているものとしては、新聞の定期購読が代表例として挙げられるでしょう。サブスク年代以降に身近になってきたサブスクサービスには、動画配信サービスや音楽配信サービスなどがあります。サブスクサービスは、ネットサービスだけのものではなく、飲食店や美容院のような実店舗でも導入が広がっているのです。例えば、飲食店の場合は定額料金を支払うことで一定のメニューが食べ放題になるサービスを始めている店もあります。

サブスクを導入するメリットとして挙げられるのは、収益の安定化と顧客の固定化です。導入することで、「毎月確実にどの程度の額が入金されるのか」が分かるため、将来の計画を立てやすくなるでしょう。また、サブスクサービスを購入してくれたお客様は積極的に店舗に訪れてくれるようになります。サブスクサービスは、デジタルチケットの自動課金システムを導入することで始めることが可能です。

店舗運営に特化したデジタルチケットならUPLINK

デジタルチケットサービスの中でも、おすすめなのは「UPLINK Mini app for Pay」です。「UPLINK Mini app for Pay」ではデジタルチケット発行だけでなく、オンライン決済やサブスクリプションも実現できます。また、姉妹サービスである店舗アプリ「UPLINK」では、スタンプカード機能なども利用できます。デジタルチケットやサブスクを導入したい店舗、キャッシュレス化やペーパーレス化を実現したい店舗は、このサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。